
大切だと思うもの
大切だと思うものは何ですか?人には人それぞれ大切だと思うものがあって、それはそれぞれに異なります。あるひとにとってそれは家族です。またある人にとっては幼い頃から傍らにあったチェストかもしれないし、一日の疲れを癒してくれる大きなベッドなのかもしれません。誰にも邪魔されない時間と言う人もいるでしょう。
家づくりとはこれらの『大切だと思うもの』を確認する作業なのかもしれません。自分にとって大切だと思うことを確認する・・・・・思った以上に大変な、でも楽しい作業なのです。

永く愛される家をつくる
時のながれと共に永く愛される家をつくりたいと思います。建物が古くなりいずれは朽ちてゆくのと反比例するように新しい価値が生まれる家。その価値こそが、その家族が大切だと思うこと。そんな家をつくりたいと思っています。

堅牢な家をつくる
想像を超えるような大きな地震があります。近年、世界中で、特に太平洋沿いの国々で・・・。家は命を守る物でなくてはなりません。頑丈でなくてはならないのです。
多様な構造体があります。鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造、ets。私自身、いろいろな工法を使って建物を設計します。どれが一番丈夫と言うようなことはありません。きちんとした構造設計を行えばどれも素晴らしいものになります。
小さな住宅に限って言えば、木造はお勧めです。昔のように大工さんの感と経験だけのものは問題ですが、きちんと計算された木造住宅は大変な強度が得られます。

DIYを取り入れる
自分でちょっとつくってみる。自分の家だから、家づくりに関わってみる。プロの職人のようにはいかないけれど、味わい深いものになることは間違いない。塗装はどうだろう。欧米では我が家の塗装は家族でやるという習慣のある町や村の話をよく聞く。自分で塗った家に愛情がわかないはずがない。
ちなみに私の設計する家は、他の要望が無い限り、室内の壁と天井は塗装としている。日本の家の室内は大半がビニールクロスだが、最初の工事費が安いこと意外に良いことは一つもない。だから私は塗装をお勧めする。10年後、塗り替えたいと思ったら自分で塗ってみる。家族で塗ってみる。ビニールクロスように剥がす手間がいらないし、下地の処理もいらない。ただ上から塗り重ねる。外国のホテルに泊まると、壁の隅の方の色が剥がれた壁から、かつての色が見えている。何回も塗り重ねているのだ。そんな年輪のような仕上げが趣を感じさせるのだと思う。日本人はそんな情緒に敏感なのだ。

フローリングで悩む
家づくりのために建て主と打ち合わせを繰り返す。意外に早い段階で床材の話をする。最近ではその多くがフローリングを選択することになるのだが、なかなか難しい。最近では多くの建て主から無垢のフローリングを求められる。そこで必ず話題となるのが床暖房だ。フローリングの下に暖房器具を挟み込んで、床を暖めるあれだが、木にとってはたまらなく辛い。天然の木を暖めたり冷やしたり、反らない方が不思議だ。床暖房対応可というものがあるが、恐ろしく値がはる。低温なら大丈夫だろうというものもあるが品数が限られる。そもそもフローリングは外国では土足用のもので、床暖房など施さない。日本には縁甲板というものがある。座敷の前の広縁などに貼られる無節の桧など高級なものだ。この感覚があって日本人のフローリング感は欧米とはまるで違う。
床暖房を採用するために気に入ったフローリングをあきらめる人もいる。床暖房強しだ。いいタイミングで私の設計した家のオープンハウスなどがあるとご案内する。パイン材など柔らかいフローリングにがん浸させるタイプの塗料を塗っている。「柔らかい」とは内部に気泡が多くあるということだ。「がん浸」塗料とはつまり表面に塗幕をつくらないということ。木が呼吸出来るということだ。このようなフローリングは冷たくない。暖かくはないが、とことん冷たくないのだ。さあどっちが良いですかとなる。多くの場合床暖房をやめる。がん浸塗料を塗った無垢のフローリングは梅雨でもべたべたしない。だから裸足がいちばん似合う。ネコと子供が家でいちばん居心地の良い場所を知っているようだ。
床暖房が良い場合は思い切ってタイルや石を貼ることをお勧めすることがある。これは別世界でなかなか良い。

土地購入から始まる資金計画の流れ
出来合いの建売住宅やマンションを買うのと異なり、土地を購入してそこに建築家に設計を依頼して世界でただ一つの我が家を立てるというのは、楽しさ反面、なかなか大変な作業なのだ。一生に一度あるかないかの事だから身近に詳しい人もあまりいないのが普通だ。土地探しの情報はどこに行けば一番いいの?ローンの相談はどこにすればいいの?用意しなければならないものは何?みんな良い事言うけどどれが本当?設計はどうすればいいの?工務店はどうなるの?わからない事だらけのはず。実際、どんなプロでも一人で全てを的確に応えられる人はほとんどいない。
私の事務所にも土地はまだ無いのだけれど設計をお願いして家を建てたいという方が来られる。その度に私の知りうる限りの事をアドバイスさせて頂く。もちろん私も全てにお応え出来るわけも無く、「その件はここに行って、こう聞いてみてください。」とアドバイスをする。まず大切なのは大きな流れ、全体のフローの中で迷子にならないようにする事が大切だ。まずは大掴みの話をする。土地探しから購入、ローンの相談、設計から工事契約、完成後の登記の流れだ。
そのフロー図はこんな感じになる。フロー図を見る
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